小鳥が丘団地で土壌汚染!
地面から真っ黒の物質が!


●小鳥が丘団地の土壌が汚染されています!


 岡山市東部の上道地区に「小鳥が丘団地」(岡山市南古都)という新興住宅団地(といってももう分譲から20年程経っていますが)があります。
 小鳥が丘団地は人口の増える岡山市のベットタウンとして開発された市東部の閑静な住宅街で、近くには「小鳥の森」があり、私も小鳥の森には小さい頃に幼稚園の遠足や家族と遊びに行った記憶があります。岡山市にお住まいの皆さんの中には、私と同様に小さい頃に小鳥の森に遠足に言ったことがある人も多いでしょうし、お子さんを遊びに連れて行ったというお父さん、お母さんも多いはずです。

 そんな郊外の本来、閑静な住宅地であるはずの小鳥が丘団地で土壌汚染が発生しているのです!

 土壌汚染が発覚したのは、平成16年7月。岡山市水道局による水道管の交換工事の時に黒い水が湧き出して来たのです。
 そして平成18年6月。住人の方が自宅の庭先に倉庫を建てようと業者に工事を依頼し、穴を掘ったところ、地表からたったの15〜40cmのところから真っ黒な地層が現れるとともに、石油系の鼻を刺す強烈な臭い!

なんとこんな地表間近の表層部分にる真っ黒な物質が埋まっていたのです!!
地表からたったの約15〜40cmから真っ黒な物質が!
表面の普通の地層との差がはっきり分かります。
掘り出した真っ黒な物質。
掘り出した当時には相当な刺激臭がしたそうです。
硫酸ピッチは水と反応すると有毒の亜硫酸ガスが発生します。


●昔、この地にあった石鹸工場が、廃油を「底なしタンク」に垂れ流していた!


 この現在、小鳥が丘団地のある場所には昭和42〜58年まで、旭油化工業という会社の石鹸工場(油脂工場)がありました。
 石鹸を作るには動植物性油を使用するわけですが、その製造の際に油脂のろ過、脱色に使用する活性白土が不純物などはもちろん、油も吸着し廃白土という廃棄物になります。
この廃白土や廃油が、当時は自社処分といって、例えば自社の敷地内に穴を掘っ て埋設処分をしてもよいことになっており、当時はどこでも普通に行われていたそうです。
 更に途中から不正軽油の精製をはじめたそうで、また全国各地(特に近い関西・九州方面)から荷台にドラム缶を積んだトラックがやってきて、そのドラム缶を調べたところ、全て色の違う廃油の入ったドラム缶で、 この得体の知れない廃油を、敷地内や工場のすぐ横を流れる砂川の河川岸を不法占拠して作った「底のない」タンクに流し込んで、土壌にしみこませて処分をしていたというのです。

 当然、工場のあった当時から近隣に住む住民からは、廃棄物をどんどんと土壌に垂れ流し、更には相当な悪臭で、工場の撤去を要求する訴えがあったそうなのですが、時には「脅し」も使われ、更には法律的にも近隣住民が工場がもとからあった地域に後から住みだしたために、退去までは認められないということで、平行線をたどったままで推移していたそうです。
 しかし当時の県や市も何度か行政指導を行い、立会い検査を行っています。
その調査によると、工場の門を入ると既に敷地一体が黒い沼のようにドロドロとしており、長靴で入っても足のすね当たりまで埋まるような状況だったそうです。
当時の旭油化工業。敷地がドロドロ 敷地内にあったタンク


●工場撤去、小鳥が丘団地が誕生


 しかしそんな工場もようやく退去することに。
岡山県が関与し、この土地を両備不動産が買い取ることで退去することとなったのです。

 当然、上の写真のように土地はドロドロ、いろんな無届の不法施設があったわけですが、 工場側は全て撤去しましたと報告。
 その確認でも県は、なんと「施設がなくなっていたことを目視で確認しただけ」でOKを出したそうです。
 そして岡山県と岡山市の開発許可のもと、両備不動産は住宅団地として造成するに当たり、工場跡地の地層の上に油分の中和剤である石灰等を撒き、新たに土を盛り造成。
 まさに「臭いものには蓋をしろ」のごとくではありませんが、こうして新たな地層をつくったこの工場跡地に、小鳥が丘団地が造成され昭和62年に分譲を開始。
これまでに約55世帯が居を構えています。


●水道管交換工事で黒い水が噴出!


 しかしそれから20年近くたった平成16年7月。
造成当事使用した水道管が、現在は毒性があり使用が禁止されている鉛製だったため、それを取り替えようという工事が行われた際、掘った穴から黒い水が湧き出てきたのです。
 これはどういうことかと検査が行われたところ、環境基準値の27倍ものトリクロロエチレンが検出され、ここに土壌汚染が発覚したのです。
 その地層はもともと工場のあった地層ではなく、宅地造成の際に盛った表層地層だったのです。つまり汚染源であるはずの工場のあった地層より上の地層ということです。
そして土壌からはメタンガスや一酸化炭素までが湧き上がってきているのです。
黒い水が湧き出し、ポンプを引き込んで排水している写真。左の写真では地層も黒く写っている。


●土地が油分だらけだから鉛製水道管を使った。


 そもそも取り替えなければならない鉛管が造成当時(つまり工場退去直後)に使用された理由として岡山市水道局は、石鹸(油脂)工場跡地で土壌に油脂分が多いという理由で、ポリエチレンや塩ビなどの樹脂パイプでは持たないのではないかと水道管に金属である鉛管を使用したとしているのです。
 更にその耐油性を考慮したはずの鉛管もが溶けていたのです。
また鉛管は、小鳥が丘団地が出来る前の昭和53年から使用が中止されており、小鳥が丘団地に使用するときには、わざわざ使用承認を出して使用しているのです。

 そして、通常の水道管工事では新しい管を埋設したり交換する際には、管を土壌で安定させるため等に新たな砂利や土を敷き詰めて工事をするそうなのですが、岡山市水道局は、この交換の際に「この土地の土壌を持ち出しても処理できないので、そのまま埋め戻すしかない」と通常の工事方法を拒否し、新たな土を敷き詰めず、もともとあった土を埋め戻すという処置を行ったのです。

 この2つの時点でも明らかに土壌汚染(その可能性)が行政当局(水道局)により認識されていた、されたことになります。


●岡山県と岡山市が責任の擦り付け合い!


 住民の皆さんは、環境汚染対策行政を担当する岡山市に対して、調査と対策を要求しますが、岡山市は、「宅地としての開発や分譲を許可したのは岡山県なので、岡山j県の行政領域です」と突き返したそうです。

 そこで次は岡山県に調査と対策を要求しますが、岡山県は、「環境汚染対策行政は岡山市の行政領域ですので岡山市へ」と突き返したのです。

 つまり岡山県と岡山市が問題の擦り付け合い。

団地を造成、販売した両備不動産にも責任を追求し、調査を要求。
両備不動産も一定の調査を行いましたが満足のいく方法ではありません。

 更に住民の皆さんも私費を出し合って調査をされました。
しかし特に資金面で限界があり、その調査でも複数の有害物質が基準値を超えて検出されるも、この調査自体が実際に汚染源が埋まっている工場のあった地層より上の表層、宅地造成の際に追加された層のサンプリング調査だったのと検査対象の物質が少なかったこと、どこに何が埋まっているか分からず、検査箇所も限定されたことなどにより、引き続ききちんとした深層部分までに及ぶ徹底した土壌調査を行政に求めているのです。

 現段階では、明らかにこの団地の地層に真っ黒の物質をはじめ有害物質が埋まり、更にはその物質より亜硫酸ガスやメタン、一酸化炭素ガスなどが発生し、特に夏には当たりを漂い、そして異臭がするのですが、実際にはどれくらいの深さにどれくらいの範囲にわたって どれくらいの有害物質がどの程度埋まっていて、どれくらい汚染されていて、人体にどのように影響してくるのかまでが一切把握できておらず、これまでの調査では元の工場跡地の上に盛った層の調査しか出来ておらず、正式な汚染問題としてまだ調査にも至っていない段階という状況におかれています。

 よって行政側(市も県も)は、当初行った調査において出された「直ちに深刻な健康被害があることはない」という専門家が客観的な現状で、住民の皆さんにひとまず安心してもらうために記したであろう報告書の事実を都合よく利用し、「健康への被害が無いのであれば汚染問題ではない」と言わんばかりに対策を渋り、「もし実際に基準値を超える有害物質が埋まっていて汚染されており、健康への被害が予想される事態であったら考える」という姿勢であり、つまりは問題があるというのであれば、住民の皆さんで調べてから立証して言って来て下さいというのです。

 トンでもない詭弁ですよ!
そもそも市水道局が宅地造成の際に、油脂汚染などを理由に配管をわざわざ鉛管にしたというところで既に最低でも油脂による汚染が確認されており、更にその鉛管の交換工事に際して、その鉛管もが腐食しており、黒い水が湧き出てきたため、土壌汚染の可能性ありとして、工事後の埋設の際に新たな土を入れず、もとあった土を埋め戻したわけですから、市水道局は事実上その土地が汚染されていることを認めているのです。

 にもかかわらず岡山市としては、有害物質は検出されたそうだが、直ちに健康被害も無いとのことで、汚染の事実も良く分からないので、土壌汚染とはいえないとしているようなのです。
そして責任は県にと…


●利害関係で県・市どの議員も傍観するしかない!?

 更にこの問題は当然、地元の現職県議や市議にも問題解決への要請がなされており、確かに議会で質問などを行う議員もいるのですが、(国会、県・市議会でも)どの議員も「まだ汚染の実態把握や確証が得られておらず、住民側に付いた際の確たる武器がそろっていない」といった事情や、更には自民党系議員であれば当の行政との関係や両備との関係上、追求するとややこしいという事情、 民主党系議員であれば行政の労組との関係、そして両備の労組との関係で追求できない、公明党は党本部の指示が無いと動かず傍観、共産党は住民を無視し、住民との折衝もこともあろうか拒否し、勝手な行動しかとらない…

 全ての議員がほぼ傍観、様子見を決め込んでいるそうなのです。
(この両備不動産は、岡山では最大手である旅客運送系グループの不動産会社なのです。岡山市内で古くから路線バスを運行。観光バス部門では大阪でも営業を行っている他、市外を走る路面電車も両備グループの岡山電気軌道が運行し、その他タクシーや運送業、旅客船の運行、スーパーの運営なども幅広く手がけている一大地場企業です)

 ようはこの質問をする議員も、一応議員として問題を認識して考えていますよということを示すパフォーマンスに過ぎないと言っても過言ではないのです。
 決して両備自体を批判するようなことは出来ないと… 言わんばかり…
住民の皆さんもそう指摘して憤慨しています。

 知事も市長もやはり両備との関係や行政側の長として、自己の任期期間中に端を発した問題ではなくとも(団地の造成は20年近く前)、任期中に県・市の責任を追及して認めることは、自己の汚点として残ることなどを気にしてか、 取り合わず。
 「汚染を主張するなら住民側で調べてくださいな。もしそれで確たる問題事項が認められれば動きますよ」と決め込んでいるのです。

 なんともとんでもない政治家連中なのでしょう。
住民の視点、利益にたって政治を運営するのが政治家の仕事のはず。
その住民の苦しみ、不安を取り除くのが政治家の仕事のはず。

 私はこの問題をこれから積極的に勉強させていただいて、対策に加わらせていただく決意です。
現時点では現職議員やその立候補予定者を含めた中では、私が唯一、活動に参加させていただいている状況です。
 なんとも悲しく、そして岡山県、岡山市の政治家がとんでもない連中で構成されているのかが判るような気がします。
 政治家がとんでもないというよりも、いかに政治家が市民、国民の利益で行動しておらず、しがらみの下にそのバックに対する利益誘導のために動いているかが分かりますね。

 私も平成18年3月26日(日)に表町商店街の天満屋前で13時半〜15時まで住民有志の皆様の活動に参加させていただき、応援演説をさせていただきました。


●この問題は小鳥が丘団地の住民だけの問題ではない!!


 実はこの問題。この団地に住む住民の皆さんだけの問題ではありません。

小鳥が丘団地のすぐ横には砂川が流れています。その砂川にもこの石鹸工場の「底なしタンク」がおかれ、更に地中に埋まった汚染物質は地下水脈を流れていろいろなところに染み出ている可能性も指摘されます。

 また同様に工場跡地などを宅地とした団地での土壌汚染が指摘されたり、心配される住宅団地は多くあり、これからも発覚していく可能性のある問題です。
 この問題1つに限って言えば、この団地だけの話にはなるのですが、広い視野で考えれば、他の同様の問題を抱える地域に過分な影響を及ぼす問題なのです。
 もしこの問題が進展すれば、同様の問題を抱えるところでも、影響を受けて進展させざるを得ないという波及効果があるわけです。

 また土壌汚染に限らず、様々な行政のミスに起因する問題に、私たちもいつ当事者としてさらされるか分かりません。

そんな時に、「問題があれば自分達で調べてください。」とか、有力企業が背景にあるので難しいといったような理由でたらい回しにされ、何の対応も得られない可能性があるのです。

 よってこれは一部の当事者だけの問題ではなく、私たち市民、国民全員が安全に安心して暮らせるか否かを問い、それを行政が保障してくれるか否かの大変重要な問題なのです。


小鳥が丘団地救済協議会 http://www.geocities.jp/kotorigaoka/
小鳥が丘団地の住民の皆さんが組織した救済協議会のホームページです。
詳しい経緯や最新情報が掲載されています。


※以前、環境問題に取り組まれている方の見分として、黒い物質が硫酸ピッチでは!?というご意見をいただいたと掲載しておりましたが、硫酸ピッチは平成3年以降、不正軽油密造を防止するためにクマリンという物質の添加を始めて以降の、不正軽油を製造する過程においてのみ発生する物質ということを専門家の方から断定を得ることができました。
一般的に解釈して、硫酸ピッチの出現以前の昭和58年に工場が撤退しているため、時系列が合わなくなるため、この断定を受け硫酸ピッチの可能性は薄まりましたので、表現を訂正させていただきました。

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